我が家も金属屋根にしようかな、と考えている方。
金属屋根には多くの種類があり、どれが最適なのか分からない方も多いのではないでしょうか。
金属屋根は大きく分けて6種類あり、それぞれに異なる特徴があります。
この記事では、各屋根材の特徴とその中から最適な屋根材の選び方について詳しく解説します。
数ある金属屋根の中から、これにして良かった!と思えるものを選べるように、分かりやすくお伝えしますので、ぜひ最後までお読みください。
目次
1.金属屋根の6種類とその特徴
1-1 ガルバリウム鋼板
1-2 ジンカリウム鋼板
1-3 トタン
1-4 銅板
1-5 ステンレス
1-6 チタン
2.屋根材の選び方 おすすめの3つのパタ-ン
2-1 コストパフォーマンスを重視するなら「ガルバリウム鋼板」
2-2 デザインと耐久性を重視するなら「ジンカリウム鋼板」
2-3 大型物件には「ステンレス」
- 定期的な点検・メンテナンスで長持ちさせよう
まとめ
金属屋根の6種類とその特徴
金属屋根は全部で6つの種類があり、それぞれ異なる特徴を持っています。
屋根材を選ぶ際に比較するポイントとして、次の点を参考にすると良いでしょう。
1-1 ガルバリウム鋼板
金属屋根のリフォームで最も一般的なのは、このガルバリウム鋼板です。
ガルバリウムとは、アルミニウム、亜鉛、シリコンから作られたアルミ亜鉛合金めっき鋼板のことを指します。
軽量で、金属屋根の中でも比較的手頃な価格のため、取り扱っている業者も多いです。
ただし、潮風には弱く、年数が経つと錆びることもあります。
海沿いにお住まいの方には、より錆びにくいジンカリウム鋼板の屋根をおすすめします。
1-2 ジンカリウム鋼板
ジンカリウムとガルバリウムの違いは、亜鉛とシリコンの含有率、商標の違いだけです。
特に海外で広く使われている屋根材で、日本で見かけるものは石粒がコーティングされたものが多いため、表面に石粒があるものを「ジンカリウム鋼板」と呼ぶことが多いです。
ガルバリウムより少し重いですが、コーティングや石粒のおかげで塩害(潮風によるさび)にも強い耐久性を持ち、長期間再塗装しなくても良いのが大きな魅力です。
しかし、まだ日本では施工できる業者が限られている屋根材のため、施工実績が豊富で信頼できる業者を見つけるのが少し難しいのが欠点です。
1-3 トタン
トタンとは、鉄板に亜鉛メッキを施した金属のことを指します。
その素材は低コストで、施工も容易なため、高度経済成長期には屋根材として頻繁に選ばれていました。
しかし、現在ではより耐久性のある屋根材が多く流通しているため、リフォームで使用されることは少なくなっています。
1-4 銅板
銅板屋根の特徴は、新築から年月が経つにつれて徐々に青緑色に変わる独特の風合いと重厚感です。
これは緑青(ろくしょう)と呼ばれ、錆に対する耐久性を高める役割を果たしています。
高い耐久性を持ち、軽量で柔らかく加工が容易なため、繊細な仕上げが求められる純和風建築や寺社仏閣に多く使用されてきました。
しかし、現在では和風建築が減少しており、非常に高価なため、リフォームや新築での使用は稀です。
1-5 ステンレス
ステンレス屋根は、鉄、クロム、ニッケルを含む合金から作られた屋根材です。
単価が高く、施工できる業者が少ないため、普及率はまだ低いです。
しかし、非常に高い耐久性を持つため、体育館やホテルなどの大型施設でよく使用される屋根材です。
1-6 チタン
チタン製の屋根は、金属屋根の中でも非常に優れた耐久性を持っています。
さらに、1㎡あたりの重さが3~3.5kgと和瓦の10分の1以下であるため、寺社仏閣の屋根の改修や大規模な建物に利用されています。
有名な建築物としては、東京ビッグサイトや浅草の浅草寺などが挙げられます。
しかし、コストが高いため、一般的な戸建て住宅ではほとんど使用されていません。
屋根材の選び方 おすすめの3つのパターン
金属屋根にはそれぞれ利点と欠点があるため、どれを選ぶべきかは、皆さんの考え方や建物の状況によって異なります。
ここでは、リフォームの専門家が推奨する選び方のパターンを3つご紹介します。
種類を理解しても選びきれずに迷っている方は、ぜひこちらを参考にして決めてみてくださいね。
2-1 コストパフォーマンスを重視するなら「ガルバリウム鋼板」
リーズナブルに金属屋根を選びたいなら、ガルバリウム鋼板が最適です。
耐用年数は20年以上で、トタンと比べても十分に長持ちしますが、価格はジンカリウム鋼板の約半分で、コストと耐久性のバランスが非常に良いのです。
実際、戸建住宅のリフォームでは最も一般的な金属屋根材であり、製品の色やデザイン、施工事例も豊富で安心感があります。
コストをできるだけ抑えたい方には、ガルバリウム鋼板が特におすすめです。
2-2 デザインと耐久性を重視するなら「ジンカリウム鋼板」
しっかりと長持ちさせたい、またはおしゃれなデザインを求めるなら、ジンカリウム鋼板が最適です。
石粒のコーティングにより、耐用年数は30~50年と非常に長く、長期間の塗り替えが不要です。
さらに、塩害にも強いため、海沿いの地域でも優れた耐久性を発揮します。
デザイン面では、石粒によるざらざらした質感が、一般的な金属の光沢感があまり好みでない方にもぴったりです。
ガルバリウムよりは少しコストがかかりますが、耐久性やデザイン性にこだわりたい方にはジンカリウム鋼板をお勧めします。
2-3 大型物件には「ステンレス」
大型建物は何度も足場を組むのが大変なので、ステンレスが最適です。
他の金属屋根と比べると価格は高めですが、耐食性(錆びにくさ)が優れており、約50年も持つため、劣化しにくいのです。
基本的にメンテナンスの手間がほとんどかからず、ランニングコストを抑えられるのが魅力です。
メンテナンスの手間をできるだけ減らしたい方、特に大型物件の屋根リフォームを考えているなら、ステンレスの屋根をおすすめします。
定期的な点検・メンテナンスで長持ちさせよう
金属屋根は、メンテナンス次第で非常に長持ちする優れた建材です。
新しく設置した後は、定期的な点検や塗装などのメンテナンスをしっかり行い、大切に長く使いましょう。
定期点検は年に一度を目安に、屋根工事を行っている専門業者に依頼するのが最適です。
屋根は台風や大雪などの自然災害の影響を受けやすい場所ですが、定期的に点検を行うことで異常に早く気づき、対処することができ、屋根の寿命を延ばすことができます。
どんなに耐久性の高い屋根材でも、何かの拍子で傷がつくと、そこから劣化が始まります。
普段は見えにくい屋根だからこそ、点検やメンテナンスをしっかり行い、長く維持してあげてくださいね。
まとめ
金属屋根には、主にガルバリウム鋼板・ジンカリウム鋼板・トタン・銅板・ステンレス・チタンの6種類があります。
・コストを抑えた工事を希望するならガルバリウム鋼板が最適です。
・耐久性やデザイン性を重視する場合はジンカリウム鋼板をおすすめします。
・大型物件で足場を何度も建てることができない場合はステンレスが良い選択です。
また、どの屋根材も定期的な点検やメンテナンスを行えば長持ちする、非常に優れた建材です。
メンテナンスのタイミングは屋根材によって異なりますが、年に1回の点検を目安にすると良いでしょう。
大切なお家の屋根選びにお役立ていただければ幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。