この記事では、雨樋の交換に必要な費用や日数、工事の内容について知りたい方に向けて情報をお届けします。

雨樋の寿命は約20年ですが、早めにヒビや割れ、ゆがみが発生することもあります。

突然の交換工事が必要になった場合、どれくらいの費用や日数がかかるのか、また工事の内容に不安を感じる方も多いでしょう。

本記事では、雨樋の交換工事の詳細や工事の流れ、業者の選び方など、役立つ情報をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

目次

  1. 雨樋の交換にかかる費用は?
  2. 雨樋の交換に必要な日数は?
  3. 雨樋の交換が必要な症状は?
  4. 雨樋の交換を行うべき時期は?
  5. 雨樋の交換はどのように進めるの?
  6. DIYでの雨樋交換は危険が伴います
  7. 雨樋の交換を依頼する際におすすめの業者は?
  8. 自然災害が原因の場合、火災保険が適用される可能性があります
  9. 雨樋の定期的なメンテナンスやチェックを行いましょう

【まとめ】適切なタイミングで雨樋の交換を行うことが大切です

雨樋の交換にかかる費用は?

住宅の雨樋をすべて新しくするためには、費用は30万から60万円です。(足場が全面必要です)

雨樋の部分修理は15~20万円(足場は樋補修箇所に応じて、部分設置)

※足場の費用は含まれていません。あくまで目安の費用です。

切妻屋根の場合、外壁ごとに設置された軒樋はその部分だけを交換できます。

寄棟屋根では軒樋が屋根全体に繋がっているため、全体を交換する必要があります。

2階以上の工事では足場が必要になるため、屋根や外壁のメンテナンス工事を同時に行うことで足場代の負担を軽減できます。

雨樋の交換に必要な日数は?

雨樋の交換に必要な日数を紹介します。

雨樋の全体交換 ⇒ 2~3日

雨樋の部分交換 ⇒ 1日もしくは数時間 

※足場設置の期間は含まれていません。

足場を設置すると、プラス2~3日程度必要となります。

また、工事期間とは別に、部分交換の場合は、部材により調達に時間を要します。

雨樋の交換が必要な症状は?

雨樋を交換すべき症状についてご紹介します。

①雨樋を支える金具のサビ・折れ

雨樋を支える金具にサビ・折れが複数箇所で発生すると軒樋自体が外れ落ちてしてしまいます。

これでは、軒樋の機能は果たせないので早急な交換が必要となります。

②雨樋のヒビ割れ・破損

雨樋が経年劣化により、継手の部材にヒビ割れが発生することがあります。

ご使用の素材が銅製の場合、特に軒樋が酸性雨と瓦の成分の影響を受け、穴が空くケースがあります

また強風にあおられ、下屋根を這っている樋が飛散したり、飛来物やヒョウなどによって破損することもあります。

このような場合は、雨樋からの水漏れが発生するので、交換が必要です

③雨樋のたわみ・変形

落雪による雨樋の変形や経年劣化による軒樋のゆがみや変形が発生することがあります。

軒樋の変形が大きいと屋根からの雨水を受けることができません。

また雨水が軒樋に溜まり、より軒樋が変形してしまいます

このような大きな変形は交換が必要です。

④適切ではない傾斜

経年で屋根自体にひずみが発生する場合があります。

建築当初は縦樋の落とし口が一番低い状態で軒樋の傾斜を付けてあるのですが、不具合によって

落とし口よりも低い軒樋部分ができてしまうとその部分は排水できません。

このように傾斜に不具合が発生している場合は、交換が必要です。

雨樋の交換を行うべき時期は?

雨樋の交換は通常20年から25年が目安ですが、25年以上経過している場合は、雨樋や金具、接続部分に問題が生じているかもしれません。

雨樋は建物の位置や設置状況に大きく影響される部品です。

日光による熱や紫外線、風、雪、温度差などの影響で、通常よりも早く劣化が進むことがあります。

また、雨樋の取り付け部分に雨がかかることで、木の下地が劣化することもあります。

年数はあくまで目安ですので、雨樋の状態を見て交換時期を判断しましょう。

雨樋の交換はどのように進めるの?

①足場の設置

雨樋の交換では、足場が必要となります。

通常は建物の全周に組み、雨樋を触れる高さに足場が必要となります。

雨樋を交換する1日前には設置します。

②軒樋の金具の取り付け

軒樋の金具とは、軒樋を支える金具のことで、まず最初に一定の間隔で取付けます。

水は高い所から低い所に必ず流れるため、縦樋の落とし口にむかって軒樋全体からスムーズに雨水が流れるような傾斜を設定し取り付けます。

軒樋の金具は鼻隠しと呼ばれる屋根の先端にビスで固定します。

③軒樋の取り付け

軒樋の金具の取付作業が終わったら、軒樋の取り付けとなります。

軒樋は、金具にはめ込み、引掛けて取り付けします。

軒樋と軒継手の間は雨樋専用接着剤を使用して水漏れしないようにします。

縦樋と連結する位置で軒樋に穴を開け、集水器を取り付けます。

集水器も軒樋がはまりこむ形状となっています。

④縦樋と金具の取り付け

軒樋を取り付けた後は、縦樋と縦樋の金具を取り付けます。

縦樋用の金具を外壁に設置する際には、壁側が水上側となるようにわずかに勾配を付けることで雨漏りを防ぎます。

金具に縦樋を設置して、完成です。

DIYでの雨樋交換は危険が伴います

ホームセンターで購入した雨樋を自分で交換するのは、2つのリスクがあります。

1つ目は、高い場所での作業になるため、落下の危険があることです。落ちてしまうと命に関わることもあるので、注意が必要です。

2つ目は、雨樋からの水漏れのリスクです。雨水がスムーズに流れるように微妙な勾配をつけて設置しなければならず、DIYでは難しい作業です。

誤って取り付けると、雨水がうまく排水できなくなることがあります。

雨樋の交換を自分で行うのは難易度が高く、あまりおすすめできません。

雨樋の交換を依頼する際におすすめの業者は?

雨樋の修理を行っている業者を紹介します。

施工を担当した建設業者や大手ハウスメーカー、工務店、ホームセンター、リフォーム業者、そして屋根や雨樋の修理を専門とする業者があります。

建築関連の業者であれば、どこでも対応可能ですが、費用を抑えたい方には、屋根や雨樋の修理専門業者に直接依頼することをお勧めします。

自然災害が原因の場合、火災保険が適用される可能性があります

雨樋の交換が必要な場合、自然災害が原因であれば火災保険が適用されることがあります。

強風での飛来物による破損や、落雪による変形が該当します。

ただし、経年劣化や施工不良、人的な損傷による場合は適用外です。

また、自然災害による修理が必要になった場合は、3年以内に申請しないと時効になりますのでご注意ください。

雨樋の定期的なメンテナンスやチェックを行いましょう

雨樋は屋根からの雨水を集めて、地中の雨水配管まで排水する役割があります。

雨樋に不具合があると、屋根からの雨水は外壁を流れたり、1階の屋根に集中的に流れたりして、雨漏りの原因となることがあります。

また、雨樋からの水漏れによって、雨音が発生したり隣家の外壁を汚したりして、ご近所トラブルが発生することもあります。

雨樋が正しく機能するためには、雨樋の詰まりやヒビ割れ・ゆがみなどが起こっていないかを定期的にチェックする必要があります。

不具合が起こっていた場合は、雨漏りなどのトラブルが起こる前に専門業者にメンテナンス・交換を依頼しましょう。

とくに、建物の近くに樹木がある場合は、落ち葉による雨樋の詰まりに注意しましょう。

落ち葉などによる雨樋の詰まりを防止するためには、「枯葉除けネット」を設置することもオススメです。

枯葉除けネットを使用することで、雨樋のメンテナンス費用の削減や雨樋掃除の負担の軽減につながります。

【まとめ】適切なタイミングで雨樋の交換を行うことが大切です

ここまで雨樋の交換が必要な症状についてお話ししました。

具体的には、金具のサビや折れ、雨樋のヒビ割れや破損、ゆがみや変形、そして不適切な傾斜が挙げられます。

一般的に雨樋は20年から25年程度で交換が推奨されており、25年以上経過している場合は不具合が生じている可能性があります。

また、雨樋は建物の立地や設置状況によっても影響を受けやすい部材です。

年数はあくまで目安ですので、実際の症状を見て交換時期を判断しましょう。

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